抄録データとは

発掘調査報告書「抄録」

発掘調査の基本的情報
発掘調査報告書の巻末等には,調査組織・調査員・遺跡の情報などが所定様式で掲載されています。


独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所

抄録データベース
奈良文化財研究所のホームページにも発掘調査報告書の「抄録データベース」が公開されています。

LinkIcon奈良文化財研究所


報告書抄録記載要領

『行政目的で行う埋蔵文化財の調査についての標準(報告)』平成16年10月29日
埋蔵文化財発掘調査体制等の整備充実に関する調査研究委員会 文化庁より

No_01.png第1項目

ふりがな
書名にふりがなを付す。読みはひらがなを原則とするが、かたかなでも可。
ローマ数字、括弧付き数字、丸付数字などは全て算用数字に替えて記入する。
書名
主たる書名を記入する。できるだけ遺跡名が入った部分を書名として拾うこと。
特に書名がなくシリーズ名のみの場合は、本欄にもシリーズ名を記入する。
副書名
主たる書名以外に副題がある場合は、その副題を記入する。
卷次
副書名がシリーズ名の場合、その卷次を記入する。
シリーズ名
書名とともにシリーズ名がある場合、そのシリーズ名を記入する。
シリーズ番号
そのシリーズの卷次を記入する。
編著者名
主たる執筆者から順次記入する。
編集機関
編集機関を記入す。
所在地
編集機関の所在地と電話番号を記入する。郵便番号も記入のこと。
発行年月日
発行日を西暦で記入する。
編集機関と発行機関が異なる場合には、発行年月日の前に発行機関の項目を設ける。

No_02.png第2項目

所収遺跡名
掲載遺跡名を記入する。必ずふりがなを付けること。
所在地
遺跡所在地を都道府県以下、大字程度まで記入する。
ふりがなを付し、「町」や「村」もそれが「ちょう」「そん」と読むのか
「まち」「むら」ななおか、分かるようにふりがなを付ける。
広範囲にわたる遺跡の場合、掲載調査区が属する主たる所在地名を記入する。
市町村コード
遺跡の所在する市町村を、総務省が定めた全国地方公共団体コード

LinkIcon地方公共団体コード住所一覧により

都道府県コード+市町村コードの5桁で記入する。JISコードと同じ。
遺跡番号コード
市町村別の遺跡コードを記入する。
未決定の場合は、空欄とする。各市区町村内で同一コードが複数の遺跡に重複せぬように留意すること。
北緯・東経
遺跡のほぼ中心と思われる位置を度分秒の単位で記入する。国土地理院2万5千分の1地形図等を利用して算出する。
調査期間
西暦を使用して全部で8桁で記入する。
調査期間は実際の発掘作業期間とし、整理等作業の期間は含めない。調査が数次にわたる場合、分けて記入する。
調査面積
調査対象面積ではなく実際の発掘面積を平方メートル単位で記入する。
調査原因
発掘調査の原因を記入する。(発掘届の原因を参考)

No_03.png第3項目

種別
掲載遺跡についてその種別を以下を参考にして記入する。

集落・洞穴・貝塚・宮都・官衙・城館・交通・窯・田畑・製塩・製鉄・

その他の生産遺跡・墓・古墳・横穴・祭祀・経塚・社寺・散布地・その他

主な時代
各遺跡の主たる時代を記入する。細別時期・世紀が判明する場合、併記も可。
主な遺構
各遺跡で検出された主な遺構と遺構数を記入する。
主な遺物
各遺跡で検出された主な遺物について記入する。可能ならその数量も記入。
特記事項
調査成果、遺跡の性格など、特記すべき項目を記入する。
要約
発掘調査の成果、遺跡の意義等を500字程度に要約する。
全般的注意事項
報告書抄録は、原則として発掘調査報告書作成者が、報告書に記された遺跡・調査・内容に関する情報と書誌情報を、本様式、書式に従って抄録し、報告書中に掲載するものとする。
抄録は報告書巻末への掲載を原則とするが、例言や凡例の後、奥付、裏表紙などの余白利用でも可とする。本文目次に抄録の掲載頁や位置を明記することが望ましい。
所収遺跡数が多い場合は複数頁を使用する。その場合、適宜書式を変更するなど極力使用頁数の節約を図る工夫をすること。
追加項目として「調査主体、資料の保管場所、書誌的情報(報告書頁数・版)」など独自に必要項目を加えたり、副書名やシリーズ名がない場合は不要項目を削除してもよい。ただし、報告書の版サイズにかかわらず、できるだけ掲載様式の統一性維持するよう努めること。